一冊の本を書くためには「軸」と「流れ」が必要

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いま新しい書籍の原稿を書くための下準備をしています。

テープ起こし(取材の音源を書き起こした資料)や各種の関連資料をひたすら読み込み、書籍全体の「軸」と「流れ」を〝自分のもの〟にするための儀式です。

単発のインタビュー原稿であれば取材後にパッと取り組めますが、一冊まるごと書く場合はこの儀式を経ないとこなれた文章が書けない気がしています。

書籍全体を串刺しにする軸が腑に落ちていないと内容や表現が揺れるし、流れが自分のものになっていないと項目ごとに内容がぶつ切りになってしまうからです。

この儀式は、ただ資料を読んでいるだけといえばそれだけなのですが……とにかく腹が減る!

アホな頭の内部のどこかがたぶん局所的にフル稼働していて、ブドウ糖をものすごい勢いで消費していると思われます。

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この儀式を終えると、次に各章の項目出しと、それぞれの項目のキーワードを並べていきます。構成づくりですね。

ここで書籍全体の流れをさらに脳みそに浸透させていきます。こういう地道な作業を続けるうちに、書籍全体の軸と流れが自然な感じで身になっていく実感があります。

この実感がつかめるころになると、それまでこんがらがっていた情報が理路整然と整理され、実際の原稿の書き出しや内容がおぼろげながらイメージできるようになっていたりします。

そうなると、あとはキーワードをひたすら打つのみ。原稿を書くのは、思考作業を終えたあとの肉体労働、みたいな感じです。

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ところで、ライターさんによっては書籍全体の流れや章ごとの展開に関係なく、書ける項目から先にどんどん書いていって、途中でつなげて全体の流れを整理する人がいるみたいなのですが、ぼくは絶対にムリ。

軸と流れを頭に叩き込んだ状態で、実際に本を読むように1章のはじめから順番に書いていかないと全体的にぎこちない内容になってしまう。最初から書かないと気持ち悪いというか。

いま思いついたけど、お遍路さんの逆打ちのように、本の最後から最初に向かって書いていくとどうなるやろ(笑)。そんなことやるわけないけど。

でも雑誌は最後から読むのが好きだったりするんですけどね。

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