ブックライターとして大切にしていること

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ブックライターの仕事に誇りをもっています。この仕事が天職じゃないかと思うほどです。

なぜそう思えるのかというと、著者の方々が世の中の一人でも多くの人にどうしても伝えたい思いを直に伺い、それを一冊の書籍にまとめる大役を任されているからです。ライターが書く原稿の良し悪しで本の出来が決まる、そういっても過言ではありません。

とはいえ、著者本人がペンを握るのが、やっぱりいちばんだとは思います。著者が書いた文章は多少難解な面があったとしても、そのひと言、その表現の選択に、本人にしか分からない経験や思考の痕跡が乗っかっているからです。

その言葉を紡いだ著者の深層心理は、いくらヒアリングを重ねて著者のことを理解したつもりになっていたとしても、ライターには到底踏み込むことができない神聖な領域です。著者から「私の言いたいことをうまくまとめてくれた」とお褒めの言葉を頂戴する機会もあるわけですが、それでも著者本人が汗を流して原稿を仕上げるのがいちばん濃い内容の本になると思います。

ブックライターの自分の存在意義を否定するのかと思われるかもしれません。しかし矛盾するようではありますが、ブックライターがいるからこそ世に出ることがなかったかもしれない宝物のような情報が掘り起こされて一冊の書として編まれ、その宝石のような本が書店に並び、必要とする読者の手に届き、感動や喜びを与えられるようになるのもまた事実です。

著者の思いが読者に届く、これはほとんど奇跡です。その奇跡を起こす当事者のひとりとして、現場に立ち会えるこの仕事に誇りを感じるし、なにより面白くないわけがない。

ぼくのプロフィールは、「職業は編集ライター、仕事は一人でも多くの人の役に立つこと、一人でも多くの人に感動や喜び、希望を与えること。」という一文でしめくくっています。

一介のライターに過ぎませんが、「書籍を通して一人でも多くの人に著者の思いを届ける」のがぼくの「仕事」かなと思っています。

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