前回の記事はこちら→『【活動記①】「高橋君、田舎でライターなんて無理やで」』
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フリーライター転身後、Uターンを検討していた兵庫県の片田舎。
それは兵庫県加東市です。
大阪市内からだいたい70キロ離れた町で、神戸の人に「加東市って知ってる?」と聞いても「?」という顔をされることも少なくありません。
「加東市って兵庫県のどのあたりですか?」
こんな質問に答えるのは、たとえ関西の人でもけっこう難しかったりします。
加古川の場所がわかる人には、「加古川から内陸部に20キロくらい上がったところ」という説明で何となく「へー」ということになります。
あるいは中国高速道路のインターの位置関係が漠然とわかる人には、「神戸三田をさらに岡山方面に進んだ滝野社インターのあたり」と伝えると、「ゴルフ場がたくさんあるところやね!」と急に声が弾んだりします。
こうした説明が通用するのはもちろん関西の人限定です。
住んでいる場所を出張先で質問されるともはや説明するのはほぼ不可能なので、「兵庫県から来ました」という漠然としたあいさつでその場をやり過ごしています。
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こういうことを書くと田舎を気に入っていないように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。田舎愛についてはこのカテゴリでたっぷりと語っていきましょう。
ではここで何が言いたいのかといえば、Uターン先の加東市は関西の人でもほとんど知らない田舎だということ。
とくに電車(JR加古川線)が不便なんです。
最寄駅は単線で、本数は1時間に1本。しかも電車に乗っても、加古川駅を経由して神戸や大阪に出る必要があります。
単純に時間がかかるうえ、1本乗り過ごすと1時間待ち。だから仕事で使うのは現実的ではありません。
そういう環境にありながら、現在は加東市に移り住んで書籍ライターの仕事を継続しています。加東市にUターンしてからのほうが手がける書籍の数も増えました。
心配していた交通面も不都合はまったくなし。
むしろ尼崎に住んでいたときよりも移動に時間がかかる分、効率的に仕事をする意識が働いて業務効率も上がりました。
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現在の主な活動エリアは大阪市内。フリーに転身した当時と変わりありません。
では片田舎に住みながらどうやってライターの仕事を続けているのか。
その工夫はのちに説明していきますが、キーワードは「車×電車をフル活用して最短距離を進め」です。
この方法で移動の負担が軽減し、夏は涼しく、冬は暖かく、取材先と自宅を快適に往復できるようになりました。
次回の記事はこちら→『【活動記③】兵庫県の市町村で2番目に住みやすい町』