以下、このブログを立ち上げた経緯、思考の中身をつらつらと書いています。長いですので、興味があればお読みください。
兵庫県加東市という田舎に生活拠点を置きながら、大阪を主な活動拠点に書籍ライターとして活動している走る編集ライター高橋です。
ビジネス書や実用書を中心とした書籍の執筆を手がけています。
書籍ライターの役割は、その本の著者――ぼくの場合は経営者や士業の先生、医師、コンサルタントなどのプロフェッショナルの方々――にインタビューし、著者に成り代わって書籍一冊の原稿を構成・執筆することです。
「誰に何を書けばいいのか?」
そんな職業に就いている自分がブログでもつくろうかなと思い立ちました。
でもすぐ立ちはだかった壁……。
「誰に何を書けばいい?」
ブログを立ち上げるのは簡単ですが、目的がなければ意味がありません。
情報があふれる時代です。
ふつうに生きているだけでぼう大な情報が縦横無尽に押し寄せてきます。
そんな情報の大海原で人は何を求め、ブログ運営者は何を発信すればいいのか。
情報よりも「コンセプト」を求めている
いろいろ考えた結果、世の中の人たちは単なる情報ではなく、発信者ならではの切り口や視点、ちょっと大げさにいうと「コンセプト」みたいなものを求めているのでは、と思い至りました。
何かのテーマに対して客観的にまとめられている記事はありふれている。
少し調べたら誰でも書けるような上っ面の情報やノウハウを垂れ流したところで、ブログの運営者にとっても訪問者にとっても時間の無駄じゃないのか。
そうじゃなくて、「どのような立場にいる人」が「何を考えているか」を知りたいんだと。
誰に向けた記事なのか
「どのような立場にいる人」――それがこのブログの場合、「書籍ライターをやっている走る編集ライター高橋」ということになります。
じゃあ、書籍ライターをやっている走る編集ライター高橋が「何を考えているか」を発信することとして、では「誰に向けた・何のテーマについての考え」を書けばいいのか……。
ここでまた立ち止まりました。
何かのテーマについて一人のライターの考えを披露したところで、「誰がそんなもんを求めているんや」と。(関西弁が出はじめました)
そう考えると、「何も書くことあれへん」と、ほとんどブログを書くのをあきらめようかと思いました。
「ライター×〇〇」というコンセプト
自分は何者でもないと悟ってしまった時点でブログをつくる気持ちはほとんど失せたんですが、かろうじて踏みとどまり、ライターとしての立ち位置を整理してみました。
結果が次のとおりです。
・ライター×書籍
・ライター×田舎
・ライター×走る
「おっ」
と思いました。
≪ライター×書籍≫
いろいろな専門分野を持つライターがいるなかで、ぼくは主に書籍の執筆を手がけるライターだということ。
この書籍ライターという立場で、仕事に対する取り組み姿勢、日々の仕事で大切にしていることなどを発信すれば、同業者の人、編集者、出版関係の人、これからライターになりたいという人に何らかのコンセプトある情報をお伝えできるのではないか。
自分の思い上がりかもしれませんがそう考えました。
≪ライター×田舎≫
ぼくの仕事の活動拠点は大阪市を中心とした都市部ですが、生活拠点は大阪市内から70キロ離れた田舎です。
いま都市部で働き疲れた若い人たちを中心に、地方に移住する動きが広がっています。
地方で生活する際のネックの一つはやはり仕事のようです。
ぼく自身、地方に移住して以降も書籍ライターという好きな仕事を続け、お蔭様で順調に楽しく仕事をさせてもらっています。
そんな田舎ライターとしての経験をふまえ、田舎に住むという選択をした理由、田舎ライターとしての日常、田舎でフリーランスとして働くメリット・デメリットなどをお伝えすれば、地方で働くことに興味を持った人に何らかのコンセプトある情報をお伝えできるのではないか。
希望的観測ですがそう思いました。
≪ライター×走る≫
「走る編集ライター」という肩書のとおり、走っています。
「走る」というとマラソンをイメージされると思いますが、陸上競技の選手として跳躍系(走り幅跳びや三段跳びなど)の試合に出ています。(だから正確には「跳ぶ編集ライター」です…)
学生時代は三段跳びでインターハイで決勝に残ったり、日本選手権や国体などに出場したりしてきました。
ライターという職業の人たちの中では、おそらく陸上選手としてはトップクラスの実力の持ち主です(笑)。
そんな特殊なカテゴリの人たちの中でトップアスリートだと勝手に自認している陸上選手が、ライターとして日々働きながら練習したり試合に出たりしている状況をつぶさに報告すれば、同じく社会人としてスポーツを楽しんでいる人たちの参考になるのではないか。
働きながらスポーツに打ち込むのは意外と難しいんです。
ぼくみたいに個人事業主で仕事をしている場合、時間があるようでいて、仕事のすべてが自己責任なので必ずしも自由に時間をつくれるわけではありません。
そういう状況にありながら日々、どうやって練習時間を割き、どのようなトレーニングを行い、どのような結果を出しているのか。
そんなレポートはたぶん、同じような社会人アスリートには興味があると推測します。
ようやくブログをつくろうと決心
こうしていろいろ考えた結果、ブログを立ち上げてもいいかなと自分をゆるしました。
2ヶ月くらいはあーだこーだと迷っていた気がします。
考えるより先に、とりあえずブログを立ち上げてから試行錯誤すればいい。
そうも思いましたが、玉石混交の情報が錯綜するウェブの世界で、目的のない情報を出すのは気が引けたんです。
ブログを立ち上げることに対して、自分なりに目的を持ちたいと思いました。
それが、ブログに訪ねてきてくださった方への誠意のような気がして。
・ライター×書籍
・ライター×田舎
・ライター×走る
という方向性が見えた時点で、ブログのドメイン名も「triplewriter」に決まりました。
「ライター×3つのテーマ」という意味に加えて、ぼくは学生時代、「三段跳び(triplejump)」で主な成績を残したので、「triple」というキーワードにピンときたのです。
意味がつながったら、あとは動くのみ。
「triplewriter.com」というドメイン名をすぐ取得し、このブログを運営することに決めました。
2016年2月1日 走る編集ライター 高橋