ライターをしているとたまに聞かれます。
「コピーライターとフリーライター、何が違うの?」
一緒といえば一緒なのですが、違うといえば違う。少なくともライター本人の心構えとしては、明らかに「違う」んです。
ものすごい独断で、おそろしく強引に「ライター」の種類を体系化してみました。
ざっくりいうと、「コピーライター」と「フリーライター系」に分かれ、フリーライターは「受身の仕事」と「署名記事の仕事」に細分化されるという感じです。
マトリクスで4つの領域に分類したほうが整理しやすいかもしれませんが、「代弁者的立場」と「主観的立場」に大別するためにあえてこの図のようにしました。(ジャーナリストやルポライターがこの位置づけなのかなど突っ込みどころ満載ですが…)
いろいろなライターがいる中で、コピーライターは図のように、広告のキャッチコピーを書く人。
本人の心構えとしては、クライアントを背負って立つ意識が強いです。クライアントの商品やサービスを売るための仕事ですから。
コピーライターは広告・広報・IRの文章担当の立場で、クライアントを強力にサポートしているという自負があります。
だから「コピーライター」という肩書をつけた時点で、「あなたの会社や商品・サービスを世に売り込むのが得意ですよ」と宣伝するようなもんです。
そのプレッシャーに耐えられるだけの実力と自信がある人は、「コピーライター」と名乗るのだと思います。
一方のフリーライターは、〝系〟とつけたようにライターの総称みたいなもの。実体はあいまいで、手がける媒体や得意分野が違ってきます。
それぞれの説明は割愛しますが、分類は「受身の仕事」と「署名記事の仕事」の2つ。
受身の仕事は「代弁者的立場」と言い換えも可能で、つまりは発注者がいて、その発注者の要求に忠実に応える、あるいは媒体の分野や特性を踏まえて文章を書く人。立場としてはコピーライターと似ていますね。
署名記事の仕事はそのままなので説明は省きます。
ぼくは「フリーライター系」の中でも「受身の仕事」、さらにその中の「書籍系ライター」です。
書籍ライターのスタンスは、あくまで著者の代弁者として一冊の書籍にまとめること。
この「代弁者」という立場が最大のポイントなんです(『書籍ライターに求められる能力の3要素。 』で続きを書いています)。
ライターの仕事は、実際にはこんなにきれいに体系化できません。得意とする媒体や専門分野を持ちながら、その周辺の仕事も請ける。それがライターです。