陸上大会の審判員に

陸上のトレーニングの話ではないですが、きょう、いろいろなつながりで地元加東市の中学校陸上競技大会の審判員をやりました。

選手としては数限りなく試合に出てきたけど審判は初めて。

たいへんでしたが、審判の先生方の支えがあるからこそ選手は試合に集中できるんやと実感。気づくのにちょっと時間かかりました、笑。

20年ぶりに母校(社高校)のグラウンドに。懐かしすぎた。

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一冊の本を書くためには「軸」と「流れ」が必要

いま新しい書籍の原稿を書くための下準備をしています。

テープ起こし(取材の音源を書き起こした資料)や各種の関連資料をひたすら読み込み、書籍全体の「軸」と「流れ」を〝自分のもの〟にするための儀式です。

単発のインタビュー原稿であれば取材後にパッと取り組めますが、一冊まるごと書く場合はこの儀式を経ないとこなれた文章が書けない気がしています。

書籍全体を串刺しにする軸が腑に落ちていないと内容や表現が揺れるし、流れが自分のものになっていないと項目ごとに内容がぶつ切りになってしまうからです。

この儀式は、ただ資料を読んでいるだけといえばそれだけなのですが……とにかく腹が減る!

アホな頭の内部のどこかがたぶん局所的にフル稼働していて、ブドウ糖をものすごい勢いで消費していると思われます。

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この儀式を終えると、次に各章の項目出しと、それぞれの項目のキーワードを並べていきます。構成づくりですね。

ここで書籍全体の流れをさらに脳みそに浸透させていきます。こういう地道な作業を続けるうちに、書籍全体の軸と流れが自然な感じで身になっていく実感があります。

この実感がつかめるころになると、それまでこんがらがっていた情報が理路整然と整理され、実際の原稿の書き出しや内容がおぼろげながらイメージできるようになっていたりします。

そうなると、あとはキーワードをひたすら打つのみ。原稿を書くのは、思考作業を終えたあとの肉体労働、みたいな感じです。

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ところで、ライターさんによっては書籍全体の流れや章ごとの展開に関係なく、書ける項目から先にどんどん書いていって、途中でつなげて全体の流れを整理する人がいるみたいなのですが、ぼくは絶対にムリ。

軸と流れを頭に叩き込んだ状態で、実際に本を読むように1章のはじめから順番に書いていかないと全体的にぎこちない内容になってしまう。最初から書かないと気持ち悪いというか。

いま思いついたけど、お遍路さんの逆打ちのように、本の最後から最初に向かって書いていくとどうなるやろ(笑)。そんなことやるわけないけど。

でも雑誌は最後から読むのが好きだったりするんですけどね。

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陸上トレーニングメモ(2016.5.15)

旧ブログ(『走る編集ライタートレーニング日記』)の更新をストップしてからエバーノートで管理していた陸上のトレーニングメモを以降、このブログに記していきます。


 

練習仲間のレイチェル(日本人です)と加古川の陸上競技場で練習。

ジョグとストレッチをしたあと、軽いフロートをした時点で腰に激痛。腰が痛いとかいうレベルではなく、完全に故障のレベル。

経験則からいって走ってはいけない状態だったけど、「せっかく競技場まで来たのに……」というせこい考えが脳裏に浮かび、じわじわ体をあたためて腰の激痛をなんとか和らげようと努力。

結果、走れないことはないレベルまで回復したため、強行突破。

100m×3本。

腰が痛いのでへっぴり腰になりながら1本目、13秒…タイム忘れた。

100を走ったことで腰の痛みが麻痺したのか少し楽になり、2本目は12秒5。走ってはいけない人が走っていることを思えばまあまあいい感じ。

3本目、次は12秒前半と勢い込んだが、13秒0。練習不足すぎて、2本目で体力尽きていた。

練習後はいつも行く中華の店(中華飯店てんじく 野口店)でメシ。ビール飲みたかったけど車なので我慢。家で飲むぞー。

それにしても明日以降の腰が心配。

以上

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「性根」を知ってもらうブログ

このブログを立ち上げて3ヶ月半ほど経ちました。

最初は堅苦しい内容をがんばって書いていましたが、続けるうちにいい意味でどうでもよくなってきました(笑)。肩の力が抜けてきたというか。

このブログをつくる際にいちばん考えたのは、「誰に何を伝えるか」ということでした。

たとえばこのブログに仕事を得るという目的をもたせるのであれば、もっと明確なコンテンツをつくれたはずです。自分の仕事の実績をバーンと出して、ライティングスキルを分かりやすく解説するようなハウツーを書いたりして。

でもそういうブログにはしたくありませんでした。

じゃあ、誰に何を伝えるの?――。

その堂々めぐりにはまり込んでいました。

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これまでも自分のサイトやブログを幾つもつくってきたわけだし、今回も新たにブログをひとつ立ち上げるくらいでそこまで悩む必要もないにもかかわらず、あーだこーだ考えているとき、妻がいい言葉を教えてくれました。

「性根」

「ライターとしての性根を伝えるブログにしたらいいんちゃうの」――と。

「性根(しょうね)」を辞書で引くと、「その人の根本の心構え」「心の持ち方」といった意味が出てきます。大ファンの宮本輝の小説で「心根」という言葉が出てきて大切にしていますが、性根もその心根に似た言葉のようです。

仕事でも何でもそうですが、人や社会に役立つことをしたいなと思ったとき、何をするかも大事ですが、誰とするかはもっと大事なように思います。

同じ志やビジョンを持って誰かと何かをするためには、まず自分とは誰かをさらけ出す勇気が必要だと、嫁さんから性根という言葉を聞いてすんなり腑に落ちました。

結果として、このブログでは自分がふだん大切に思っていること、考えていることなどを、内容的には面白くなくても地道に書いていこうと決めたのでした。

ただし、まったく脈略なくひとりの人間の思いを垂れ流してもあれなので、3つの立場に切り分けて、それぞれの立場に沿った内容を意識しながら書いていくことにしたわけです。

だからなんというか、このブログは全体的に何がしたいのか分かりにくいサイトではありますが、自分という人間をさらけ出す受け皿になってきたかなという感触はあります。

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ついでに付け加えると、このブログの立ち上げは自身の仕事の経験やスキルを見つめ直すきっかけになりました。

その思考の延長線上で「企業出版」に関する何らかの事業を展開しようかなと、新たなアイデアが生まれていま準備中です。当初はその事業内容をこのブログ内で公開していきますが、ある程度全体像が固まった段階で別サイトを立ち上げる予定です。

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ハンマー投げの室伏選手が語ったひと言に衝撃

きのう、家族で外出先から帰宅してテレビをつけるとタイミングよく陸上のゴールデングランプリ川崎が行われていました。

男子100メートルは9秒台の重圧と向き合う桐生選手、ボルトが持つ200メートルの世界ユース大会の記録を破った高校生サニブラウン選手、2012年のロンドン五輪で準決勝に進出した山縣選手と、3名の日本人選手が名を連ねて手に汗握りました。

結果は2015年世界選手権銀メダルのガトリン選手が10秒02(-0.4)で制し、2位は10秒21で走った山縣選手。桐生選手は4位に沈み、サニブラウン選手は5位でした。

世間的には桐生選手の記録更新も待ち望まれますが、ぼくは山縣選手の復活が嬉しかった。

ロンドン五輪後は怪我に苦しみ、その後は桐生選手とサニブラウン選手にスポットライトが切り替わり、山縣選手がメディアに登場する機会はめっきり減っていました。

辛かっただろうなと思う。インタビューで山縣選手が「緊張した」と何度も言っていたのが印象的で、意識しないわけにはいかない2選手と並んで走るという極限状態の中で競り勝つというのは実力意外の何ものでもない、そう感じました。

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同時に、走るたびに9秒台を期待される桐生選手も気の毒だと思いました。

100mの記録は心身の調子だけでなく、風向きや気温、天候などの気象条件も大きく左右します。すべての条件がピタリと整った状態でようやく「出るか、出ないか」――という勝負の世界なので、毎回、結果だけを見て「9秒台突破ならず」と評価されると酷だと思う。

でも本人の口から外部環境を引き合いに出して、記録が出なかった理由を説明するなんてできませんからね……。

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とはいえ勝負の世界では、ここ一番で勝つ選手が強いです。残酷なほどに結果がすべてです。プロセスも大事というけれど、いくらプロセスが充実していても、結果が出なければ意味がない。それが勝負の世界です。

でも……。

ハンマー投げの室伏選手のこの言葉を知って鳥肌が立ちました。

「投げるのは、結果」

将来有望な高校生のハンマー投げ選手に室伏さんが教える番組を以前やっていました。

「投げる前の準備動作や体のつくり方、フォームのつくり方、日々の練習、そこですべてが決まる。投げるのは、結果」

こう語る室伏さんの言葉を高校生がどれほど理解していたかはわからないけど、テレビの前のぼくは口から泡を吹いて倒れるほど衝撃を受けました。

「投げ急ぐ」という言葉がありますが、結果を求める気持ちが強いほど体の動きのバランスが崩れ、記録はでません。そうではなく、投げるまでの準備に最善を尽くせば、あとは「投げる」という投擲動作そのものですらが結果となる。

室伏さんにとっては、もはや記録は結果ですらないかもしれない。記録は「おまけ」程度というか。

いや、室伏さんの言葉の真意を推し量るすべはありませんし、ぼくの理解力で表現するには無理があります。それでも、ハンマー投げという競技を超えて修行僧のように鍛錬を重ねる室伏さんの表情には、記録を短絡的に追求しているのではないという思考の痕跡が刻み込まれているように感じます。

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これまでのプロセスの結果である競技動作の、さらにそのおまけでしかないかもしれない記録を、目標として追い求める矛盾と難しさ。このプロセスと結果の葛藤を乗り越えた選手が真に「強い」ということか。

9秒台が常に期待される桐生選手もそうだし、国内外の第一線で活躍する陸上選手には、ほんとうに頭が下がります。

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陸上トレーニングメモ(2016.5.7)

旧ブログ(『走る編集ライタートレーニング日記』)の更新をストップしてからエバーノートで管理していた陸上のトレーニングメモを以降、このブログに記していきます。


 

近所の堤防でトレーニング

・10分ジョグ
・もはやジョギングに近いスピードの坂ダッシュ50m×10本
・100m×3本
・200m×1本

4月29日に出場した「50mダッシュ王選手権 in奈良」で腰を痛めつけたようでとにかく腰が……。でも体が温まると次第に痛みが消えたので練習を継続。

坂ダッシュは〝ダッシュ〟という言葉を使うこと自体おかしいと思えるほどスローな感じで10本。最初は腰が強烈に痛かったが次第に馴染んできた。

100mは50mのラップも含めてタイム測定。1本目は様子見で50m通過7秒1、100m12秒6。思ったよりいい感じ。

2本目は50m通過7秒0、100mタイム計測ミス。

3本目は50m通過6秒8、100m12秒3。3本目はがんばりました。ぼくは100mは苦手で現役時代でも11秒2程度だったので、この年齢(38歳)でこれだけの練習量で12秒3は嬉しい。競技場でスパイク履けば11秒台も見えてきた。

最後はおまけで200m。100mを走ったあと休みなしで。走れるわけない。150m通過は21秒台、200mは32秒7。最後はジョギングのようになった。

体中の血を動かす大切さ。

缶詰で原稿を書き続けて脳みそがパンクしそうなとき、何となく鬱々してやる気がないとき、重い腰を上げて走ると体中の血がかき回されてエネルギーが満たされる気がする。波動が高くなり、新しいことにチャレンジしようという気力が充溢してくる。血液中の老廃物も動いて体外に排出され、すっきりとする。

以上

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50mダッシュ王選手権 in奈良

2日前の2016年4月29日、奈良市鴻ノ池陸上競技場で行われた「50mダッシュ王選手権in奈良」に出場してきました。下は1歳から、上は80歳以上まで老若男女が数多く参加する陸上のお祭りです。

午前と午後に50mを1本ずつ、計2本走り、合計タイムで各世代の「ダッシュ王in奈良」を競うルール。1本目は年齢で組が割り当てられ、2本目は年齢性別関係なくタイム順で組が決まります。

なんと1本目、高校時代からの三段跳びのライバルと横のレーン! こんな偶然あるか!

久々に競技場でともにスパイクを履けて幸せでした。

腰を痛めて一時期は出場を諦めましたが、堤防で何度か走ってみて「いける」と判断、スパイクなんて記憶にないくらい履いていないですが、「怪我しても失うものはない」という意気込みで短距離用スパイクで走ってきました。

結果、1本目は6秒94、2本目は6秒84。

4月24日の練習時、手動で走って6秒8程度だったので、まあこのくらいかなという感じです。

ほとんど練習しない状態でもこのくらいは走れるのかという確認とともに、練習すればまだまだいけるという確信が持てました。

ただ、2日経った現在、腰が……。

当分走れそうにありませんが、また痛みが和らいだら練習再開です。たまに足がしびれることがあるので、根本的な治療はやはり必要ですが。

ちなみに、4歳の娘も参戦しました。

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スタート直前、ポーズを決める娘

1本目は13秒87、2本目は14秒00。

文句を言わずに1日、楽しく競技場で過ごしてくれたのでよかったです。いい経験になったはずです。

 

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陸上トレーニングメモ(2016.4.24)

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缶詰状態で原稿執筆中。一週間ぶりに、一瞬だけ缶詰をプシュッとあけて40分ほどトレーニング。

近所の堤防でトレーニング

・10分ジョグ
・50m×2本
・150m×1本

ジョグのあとフロートをして50m。2メートルほどの追い風に乗って。1・2本目とも手動で6秒78。6秒7は切りたかった。3本走る予定だったが腰に違和感が出たのでやめて150mで締め。150mは計測ミス。たぶん、100mのラップは12秒2。150mは18秒台っぽい。ラップを図ろうとしてへんなことになったが、たぶんそのくらいのはず。

***

練習時間をとるのがむずかしいなー。ぼくの場合、仕事の合間を抜け出す感じで練習しているので、物理的に1時間の練習といっても、スパッと割り切れない面もある。短い時間のトレーニングでも追い込むし、心拍数も上がるから血液が体にまわり、脳みそが「ふわー」ってする。だから練習後のアタマは使い物にならないことも多い。

***

でもきょうはあえて、練習後にすぐ仕事に取りかかってみた。

練習後にシャワーを浴びているときから頭を仕事モードになるべく切り替え、ストレッチ後にすぐデスクに座ってみる。

結果。

幸い、いま書いている書籍の原稿の章と章の切れ目にトレーニングを組み込んだので、ちょうどいい頭の切り替えになり、これから書く章の原稿の展開がダーッと一瞬ででき上がった。血液は体に回っているけど、ギュッと集中すれば「ふわー」っとなった頭でも働くことがわかった。

トレーニング前は、1時間ほどうんうんと唸っていた原稿の展開が、練習をはさんだことで整理され、するすると1本の糸になった感じ。

走ることで頭を整理し、仕事に活かす。

そんな副次的な効果を実感できた点で、きょうのトレーニングは収穫だった。

アイデアが浮かぶ「馬上・枕上・厠上」の話を以前ブログ(『アイデアが閃く三つの場所。ぼくの場合は……』)に書いたけど、ぼくはそこに「陸上」を加えたい。

「馬上・枕上・厠上・陸上」――すなわち「四上(よんじょう)」

以上

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明窓浄机は人それぞれ?

いま書籍の原稿を書いていて、デスク上に資料が散乱してきました。

ふと思い出したのが昔、自分のブログに書いた記事。2010年の記事だけど、いまも昔も同じだなあ。

 

(昔の記事)

仕事が乗ってくるほどデスクの上が資料でめちゃくちゃになる。

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2010年当時のデスク

他人が見ると整理ができないダメ人間に思われるかもしれない。でも、散乱した資料には自分なりの秩序があり、必要なものはおおむねすぐ探し出すことができるから不思議だ。

雑踏に身を置くことで逆に集中できることがあるように、カオスの中にこそ自分なりの規則を発見できるのかもしれない。仕事ができる人の机を見ると、上に何も置かれてなかったりすることがある。でも、清らかな机の上では仕事ができない人だっている。僕のように。明窓浄机は人それぞれなのだ。

仕事の合間のひとり言。

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陸上トレーニングメモ(2016.4.16)

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ほんとうは明日、練習仲間のレイチェル(日本人です)と合同練習の予定だったけど、当分自宅で缶詰になって原稿執筆なので延期。

きょうは一瞬だけ缶詰をあけ、体操やシャワー、このブログを書く時間も含めて1時間練習。

近所の堤防でトレーニング

・10分ジョグ
・50m×2本
・100m×1本
・150m×1本

ジョグのあとフロートをして50m。5メートル以上の強烈な追い風を利用して。1本目6秒8。最初の数歩は腰をかばって抑えているけど、その後はほぼ全力。いまの限界。この1本で体力尽きて、2本目は7秒1。足がもつれそうになった。
100mは少し力を抜いて13秒7。腰の違和感が強まったため1本のみにして、少し休んで150m。ほぼ全力で18秒4。練習再開して3回目、腰も治ってない状態なので上出来だと思う。

たかが1時間、されど1時間。

1時間でも有意義に使えばこれだけの練習ができる。ただ、仕事の合間だと、練習を組み込むタイミングが難しい。きょうは、書籍の原稿のひとつの章が終わり、次の章に移るタイミングだったので頭の切り替え的にも役立ったはず。

被災地はいまも余震が頻発して大変ななか、ぼくにできることは、最低限すべきことは、いま目の前のことを一生懸命にやることかなと、仕事も陸上の練習も、がんばることにしています。

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